憧れの雉
 
憧れの君が雉になってしまった
 
 
なぜなら最近 お互いに意識しているのだ
 
今日もトラクターで畑を耕していたら 音を聞きつけて遊びに来た
 
まだまだ餌付けをしていないので 撒いた餌を食べてくれるところまではいかないけれど
 
結構傍まで来てモデルになってくれる
 
何やらして行ったなと  耕した後の様子を見にきた
 
いつでも飛び立てる体制を取っている 睨みを効かせて近づいてくるオスのオスたる所以だろう
 
 
変わった様子もなく 危険性もない とみるやさっと体を翻し雌を呼びに行く
 
そんなふうに見えた
 
雑草の生えている畑だからこんな風景が見れる
 
草一本  ミミズ一匹いない 絵に描いたような畑だったらどうだろう
 
何の欠点一つ見せない 完璧主義の人がいたとしたら どうだろう
 
吸い取られるばっかりで 何も得られない人に誰が近ずいて行くだろう
 
雑草の生えている畑は豊潤だ   と僕は思うのである何故なら 雉が遊びに来るではないか
 
それで僕は満足なのだ  これでいいのだ なのだ